デジタルリハーサル
AIによるビッグデータ分析と行動経済学の知見を融合し、状況に応じて変化する人々の行動を高精度に再現することで、施策による人々の行動の変化を予測し、施策の効果や影響を事前に検証可能とする デジタルリハーサル技術を開発しました。

デジタルリハーサルを支える行動選択モデル
デジタルリハーサルで人々の動きを高精度に再現する 「行動選択モデル」 を紹介します。このモデルの特長は、行動経済学の代表的理論の一つであるプロスペクト理論と機械学習を組み合わせた独自の技術で、多くの人に共通する行動特性をもちつつ人による選択の違いを表現できます。
デモアプリでは、画面の操作だけで、移動手段や移動ルートを選択する行動選択モデルを使って人の移動を再現した結果をご覧いただけます。

デジタルリハーサル技術を体験
- 仮想的に都市にシェアドモビリティ※サービスを展開し、様々な施策を実施した際の効果の違いを検証できる、
デジタルリハーサル体験デモアプリを用意しました
※アプリではシェアドeスクータ(e-scooters)として表示しています

デモアプリにおける行動選択モデルの活用
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デモアプリでは人流データ(ODデータ※)として登録された人のオブジェクトが、開始地点から、目的地点まで移動します。※ODデータとは人の移動をOrigin(スタート地点)とDestination(ゴール地点)で表現したもの
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開始地点から目的地までの各交通手段(徒歩/車/シェアドeスクータ)の評価値(時間/コストなど)から、行動選択モデルが交通手段を選択し、それに基づき人のオブジェクトが移動します。

デモアプリでの検証(GUI)
- デモアプリの行動選択モデルをもとに、ベイに対するスクータの台数や、施策のパラメータを変えて施行することで、人々の行動選択の違いや、それに伴う施策の評価が体験できます

ユースケース:ダイナミックディスカウント
- ユースケース概要
- 次のPurpose1/Purpose2による各種割引施策に応じた施策の効果測定を実施できます。
Purpose1:低バッテリーeスクータへの割引
- 施策概要
- サービス提供者は、低バッテリーシェアドeスクータを指定ベイへ返却促す割引率と、充電のための回収作業負荷のバランスを評価できます
- 利用者は、低バッテリーのシェアドeスクータを指定されたベイに返却することで割引を得ることができます
- デモアプリで施策効果確認
- 低バッテリーと判断するバッテリー残量値や割引率を変化させることで、行動選択モデルによりシェアドeスクータの利用率が変化します
- CO2排出量や、収益の違いについても同時に計算することができ、全体最適な施策を探索できます

Purpose2:少ないベイへのeスクータ返却に対する割引
- 施策概要
- サービス提供者は、シェアドeスクータが不足するベイをなるべく減少させるための、割引施策を評価できます。それにより機会損失の回避や、事業者のシェアドeスクータの移動の負担減少を狙います
- 利用者は、シェアドeスクータ数が少ないベイに返却することで割引を受けることができます
- アプリケーションで施策効果確認
- ベイに止まっている台数が少ないと判断する閾値や割引率を変化させることで、人々がどれだけ少ないベイに返却してくれるのかをシミュレーションできます
- 同時に収益の最大化やCO2排出量の削減をシミュレーションすることができ、全体最適な施策を探索できます

ユースケース: 道路閉鎖
- ユースケース概要
- もし特定の道路を閉鎖し、車を交通不可にした場合、 人がどの移動手段を選択するのか、周辺の道路は混まないのか、影響を見積もることができます
- 歩行者天国、事故等による道路閉鎖、道路工事の影響を評価したい場合などにご利用いただけます
- デモアプリで施策効果確認
- 道路閉鎖を行うエリアを、地図上で選択して決定することができます
- 閉鎖エリアの範囲や期間を調整することで、交通手段選択の変化や、周辺道路への影響を比較評価することができます

ユースケース: ロードプライシング
- ユースケース概要
- もし、特定のエリアを有料エリアとし、車に対して課金をした場合 に、人がどの移動手段を選択するのか、周辺の道路は混まないのか、影響を見積もることができます
- 車の交通渋滞解消など、車利用を抑制して、別の移動手段の利用を促したいときにご利用いただけます
- デモアプリで施策効果確認
- 課金を行う対象エリアと金額を地図上で選択して決定することができます。
- 課金エリアを調整することで、周辺道路への影響や、交通手段選択の変化を評価することができます。

ユースケース: パーク&ライド
- ユースケース概要
- どの駐車場の料金をどう設定すれば、公共交通の利用が増え、CO2を効果的に削減できるでしょうか。 通勤者の行動変容を促す施策(駐車料金変更などインセンティブ)を検証することにより、郊外から市中心部へ通勤する人のパーク&ライドを促進します。
- デモアプリで施策効果確認
- 郊外の最寄り駅に駐車場を設置したり、駐車料金を指定できます。
- 駐車場の位置や料金を調整することで、パーク&ライドによる車利用の削減効果や、CO2排出量の削減を検証できます。

応用編:デモアプリのカスタマイズ
- 登録データを用意することでシミュレーションをさらにカスタマイズ可能

利用イメージ:データ生成ツール
- デモアプリのカスタマイズを簡単にできるように、地図データ生成、人流の動き、eスクータのステーション配置の変更を提供します。

利用イメージ:シミュレーション結果(プリセット)
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トップ画面にサンプルのシミュレーション結果を共有しています
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デジタルリハーサルの結果を簡単に確認できます

デモアプリの初期データと設定可能項目
- デモアプリの初期データと設定可能項目は以下の通りです。
提供API一覧
- シミュレーション制御・結果操作API
- シミュレーション用データ管理API(APIサーバ)
- シミュレーション結果からの指標算出API
更なる活用をお考えの方へ
私たちのプロジェクトでは、ソーシャルデジタルツイン(デジタルリハーサル)を活用した取り組みを推進しています。お気軽にご相談ください。
- ご相談例
- 自分の都市でシミュレーションをしたい
- 地図データを修正したい
- ODデータの作成をサポートして欲しい
- 独自の行動選択モデルを作りたい
- 公共交通機関(電車/バスを含めたシミュレーション)を試してみたい
- シェアサイクルのリアルな導入検討に使いたい
- シェアドモビリティ以外の、デジタルリハーサルをしたい
- 自分の都市でシミュレーションをしたい
- ご相談先
- 研究所ポータルメニューの「お問合せ」よりご連絡ください
