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企業をまたがるサプライチェーンを最適に運用するマルチAIエージェント連携技術を開発し、実証実験を開始
 複数の異なる企業のAIエージェントが、それぞれの共有可能な情報でセキュアに連携し、状況変化に迅速に対応

企業を跨ぐAIエージェント連携における課題

企業を跨ぐAIエージェント連携における課題
  • 各企業が共有できる情報が限られている中で、全体として最適な状態にすることが難しい
  • 各企業が独自にAIエージェントを構築していて、自社のAIエージェントとセキュアに連携できるかわからない
  • 企業を跨いで伝わる影響を事前に評価することが難しい

富士通のマルチAIエージェント連携技術なら

本技術による解決策
  • 不完全情報下でのAIエージェント全体最適制御により、限定的な情報から複数相手の特性を推定し、全体として最適な状態に
  • セキュアエージェントゲートウェイにより、AIモデル学習時やAIエージェント同士の対話での機密情報の漏洩を阻止
  • サプライチェーン・デジタルリハーサル技術により、企業を取り巻く様々な環境変化への対応を事前に検証

マルチAIエージェント連携がもたらす価値

  1. 各企業が共有可能な情報のみで連携し、全体として柔軟かつ迅速に対応
    • 例えばサプライチェーンマネジメント(SCM)では、各企業との情報のやり取りで、 通常時の運用効率化だけでなく、急な需要変化や事故・災害などの緊急時の迅速な回復が可能
  2. 企業を跨ぐ安心・安全なAIエージェント連携の構築と運用
    • 異なる企業に属し、異なるベンダーにより開発されたAIエージェントを、各企業の機密情報やプライバシー情報を保護しつつ、シームレスかつセキュアに連携
  3. 未来のリハーサルを通じた最良施策の提案
    • レジリエントなサプライチェーンに向けて経営・DX部門で中長期的に起こりそうな未来事象を幅広く想定し戦略の方向付けが可能

技術概要

ターゲット業界・ユーザー

  • 複数の企業と連携したサプライチェーンを持つ製造業

ターゲット業界・業務の課題

  • 災害や突発的な需要増加に迅速に対応するためのサプライチェーン全体の調整が困難

技術課題

  • 調達・製造・配送などの複数の異なる企業のAIエージェントが連携して対応する際に、以下の問題が存在
    • 他社のAIエージェントから得られる情報は限定的であり、複数の会社に対して全体最適となる調整が難しい
    • 企業をまたがったAIエージェントに対してセキュアにデータ管理することが難しい
    • 加えて、発生シナリオも気候変動・物価上昇・人手不足など様々のため、事前検証も難しい

解決策

  • マルチAIエージェント連携技術は、以下の2つの要素技術で構成され、情報共有の懸念により企業間AIエージェントが連携できない課題を解決

    • 不完全情報下でのAIエージェント全体最適制御で以下の機能を提供
      • AIエージェント間の提案とその回答の交渉のやり取りから、提案側が複数の相手側AIエージェントの特性を推定
      • 推定した特性をもとに、提案側AIエージェントが全体として最適な状態を高速に特定
    • セキュアエージェントゲートウェイで以下の機能を提供
      • 分散AI学習:機密情報を共有せずに、企業の専門のAIモデルを相互に学習させることで、業界全体でAI性能を向上
      • AIエージェント間ガードレール:AIエージェントの対話において、巧妙で悪意あるリクエストの検知、会話履歴から機密情報を推測されない情報処理によって、安全なAIエージェント通信を提供
  • さらに、気候変動・物価上昇・人手不足など様々な未来事象のシナリオに対し、未来のリハーサルを通じ、自社への影響を理解、サプライチェーン構造を最適化

    • サプライチェーン・デジタルリハーサル技術で以下の機能を提供
      • サプライチェーン構造全体の影響を評価
      • 最良施策まで提案

富士通の技術優位性

  • 不完全情報下でのAIエージェント全体最適制御
    • 各AIエージェントから共有された限られた情報を用いて、全体として最適な状態を高速に特定可能
  • セキュアエージェントゲートウェイ
    • 企業をまたぐAIエージェント連携の構築フェーズから運用フェーズにおいて、機密情報を保護しながら、AIエージェントのAI性能向上および当社のLLMガードレールの強みを活かしたセキュアなAIエージェント通信をワンストップで提供可能
  • サプライチェーン・デジタルリハーサル技術
    • 様々な未来事象が発生した際にサプライチェーン構造のどこにどんな影響が及ぶかを中間要因を含めた因果関係の連鎖を抽出し、コストや納期や在庫量など複数観点で適切な改善施策まで提案可能

利用シーン

  • エンドユーザー
    • サプライチェーン内で、調達先や配送業者などの異なる企業とAIエージェントを介して連携。通常時の効率的な運用によるコスト削減や、突発的な需要増や事故・災害などの緊急時の迅速な回復。
    • 経営レベルでは、気候変動、地政学的リスク、物流の混乱、資材価格の高騰、都市開発による商圏の購買層変化など企業のサプライチェーンを取り巻く環境変化への対応を、サプライチェーン・デジタルリハーサルで事前検証

事例・ユースケース

  • 実証について
    • 開発したマルチAIエージェント連携技術を、東京科学大学が開発したAIエージェント技術と組み合わせ、東京科学大学とロート製薬株式会社様とともに、仮想のサプライチェーンで実証を行い、最大30%程度のコスト削減の効果が期待できることを確認。
    • 今後、より実践的かつ大規模なレベルの検証として、2026年1月から2027年3月までの期間に、ロート製薬株式会社様のサプライチェーンを活用し実践を模した検証を実施。

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